眠
祖母の告別式だった。
生きているからこその、到達点。
朝、息をしていなかったと話を聞いた。眠りに落ちるようにあの世に行けたのなら、何も苦しまなかったかもしれない。
…うん、そうだね。
「おやすみなさい」
眠
祖母の告別式だった。
生きているからこその、到達点。
朝、息をしていなかったと話を聞いた。眠りに落ちるようにあの世に行けたのなら、何も苦しまなかったかもしれない。
…うん、そうだね。
「おやすみなさい」
うちの子かわいい
理想と夢を追いかけて。
今日も小さな幸せ積み上げた?
地獄のような暑さだけど、何とか生きてる。
友人たちと遊びに行きたいなぁ。早くコロナ騒ぎ治まってほしい。
水族館行きたい。美術館行きたい。科学博物館行きたい。温泉入りたい。
黒と白
それは、“果てぬ原初の黒い海”。
誰の声も届かない。誰の干渉も効かない。誰も知らない始まりの存在。宇宙の外側。
サージェイドだけが、その存在を認識し名を呼ぶ。セーヴァルガ、と。
感情も知識も必要としない、ただ在るだけの存在。それは存在するだけで成立する、無限のエネルギー。
何があっても「…そう…。サージェイドに任せるね…。好きにしていいよ…」と、自ら動かない。というか、動く気が無い。虚無。
表と裏、外と内、有と無。事象の逆行。
それは、“全てを満たす白い影”。
当たり前のように存在する【どんな願いも叶える何か】という概念。星喰らう化け物とも呼ばれている、サージェイド。神とするか悪魔とするかは人それぞれ。
様々な時空を行き来し、セーヴァルガのエネルギーを使って法則を書き換えて事象を操作しどんな願いも叶える。それにより矛盾が生じる場合には並行宇宙(パラレルワールド)を生成する。
陽気で人懐っこく、願望を持つ者に願いを叶えさせるために仲良くなろうとすることもある。一方で願いを叶えるためなら手段を選ばない非情な一面もあり、息を吸うように願いを叶えているため、願いを叶えた後の結果には無関心。
興味を持った者や特に仲良くなった者には、その者が生涯を閉じるまで一緒にいることもある。
サーシャ
サージェイドを降神されたサーシャは、人々の笑顔を見るのが大好きだった。
願いを叶えれば、夢を実現すれば、みんなが幸せになってくれる。そう信じていた。
人間らしさでもある
完成品は作品に格納。
ラフな線画に着色するのは難しいけど、これはこれで楽しかった。
最初は頭に飾りは無い予定だったんだけど、描いてる途中で追加。
青いバラは夢を叶える意味、鉱石や貴石はサージェイドの能力の具現化みたいなもの。
青いバラの花言葉は昔は「不可能」だったけど、「夢叶う」に変わった。
不可能を可能にする…という意味であればうちのサージェイドにぴったりな意味になるなぁと思った。
どんな願いも叶えてくれる存在っていうのは夢と希望があっていいけれど、裏を返せば、人間として最低のエゴと最高の傲慢と最悪の欲望を詰め込んだ結果なんだけどね。
エゴは自分を肯定するため、傲慢は自分に自信を持つため、欲望は自分の目標に向かうため。・・・そう思えば悪くはない。
金縛りにあったんだよ
人として余剰であり、竜として未熟な角。
普通に人として生活してれば角は大きくならないはず。
数年ぶりに金縛りを体験した。
朝、会社へ向かう運転中に、車に轢かれてしまった猫を見た。珍しい事ではないしタヌキや亀なんかも見る時がある。その時も、ただ過ぎる日常でしかなかったはずだった。
けれど、私はその日常の一過であるはずの光景に不穏な気配を感じてしまったのだ。
金縛りが起きる夜は、前兆がある場合がある。何とも言い表せない見えない気配を感じたり、鏡で見る自分の顔がいつも見る顔と違って別人に見えたり、風が吹いていないのに半開きのドアが少し動く、といったものだ。
そう、金縛りになる前からすでに布石は敷かれているのである。
今回の場合、就寝前に歯を磨こうとしていると足元近くに何かの気配を感じ、何かの鳴き声が聞こえた気がした。しかも2回ほど。怖いので聞こえなかったフリをしていた。うん、何も聞こえてない。聞こえたかもしれないけど、それは遠くで飼い犬か鳥が鳴いたんだと自分に思い込ませる。
ベッドに横になり目を閉じる。案の定、周囲に見えない何かの気配を感じて寝付けない。しんと静まり返る夜の世界。ミシ…ときしむ音、コン…と壁が軽く叩かれる音がし始める。家は経年劣化していくものだ。長い時間をかけて少しずつ傾き歪んでいく。その音なんだと自分に言い聞かせる。昼間には聞こえてないのは、生活音にかき消されているからだ、と。恐怖に打ち勝つには強い意志と思い込みが必要だ。でも怖いものは怖い。
やがて、キィィ…とドアがほんの少し動く音が聞こえた。なんてことだ、かなり近くから聞こえる。2階にあるドアはトイレと弟の部屋と空き部屋と私の部屋しかない。トイレのドアは私が寝る前に閉めていた。弟は必ず部屋のドアを閉めて寝ている。空き部屋は常に開けてあるがドアストッパーをしており、ドアが動くことは無い。その消去法から考えて、配線の関係でドアが年中半開きの私の部屋のドアが動いているということになる。マジで怖い。ああ、分かった、風だ。風だな。空き部屋は窓が開いているから風が入ってきてるんだろう。外の木が揺れる音は全然してないけど風だよ、うん。風であってくれ。
相変わらず不規則にミシ…とか、コン…とか音がする。そのたびに私は心臓がドキッと高鳴っていた。眠れねえ。絶対に目を開けては駄目だ。見えてしまったら認めざるを得ない。また、キィィとドアの動く音がする。おいやめろ、怖いだろ。私の脳は頼んでもいないのでせっせとアドレナリンを分泌し嫌な冷や汗をかき、神経が研ぎ澄まされることにより、耳はより小さな音すら拾い上げ、五感とは違う感覚が周囲の不穏な気配を敏感に感じ取る。悪循環と言うやつだ。
その後も、たびたびキィィ…と音がしていた。風もないのいドアの動く音がするというのは、非常に恐怖心を煽ってくる。時折、遠くから聞こえる救急車のサイレン音や、バイクのエンジン音…おそらく新聞配達とかだろう、そんな音たちが現実世界に引き戻してくれるようで微々たる安心感を得ていた。
そして、ついに…。急に何かがジグザグとした動きでこちらに突進してくる気配がした。それが私の胸にぶつかった瞬間、体の上半身が硬直した。指先すらも動かせなくなる金縛りが始まった。分かってた、絶対に今夜は金縛りになるって分かってた! ここで目を開けてはいけない。私は以前に金縛りが終わる直前に目を開けてしまったことがあり、その時に見てしまったのだ。緑色の半透明の手が私の体から離れていくのを。だから金縛りの時は目を開けてはいけない。
心の中で「ああ、もう面倒くさい!」と思いながら無理やり動かそうとする。体が石になったような重たさの中、動こうと抵抗していると十数秒後には動けるようになった。そうなると金縛りは解除される。よかった、今回は短い。長い時は1分以上掛かる場合もある。
金縛りになったということは、もはや確定なのだ。言い逃れ出来ない。ミシっときしむ音もコンっと叩かれる音も、キィィとドアが動く音も、自然現象のものではない。けれど、目を開けずに見なければ、文字通り見なかったことに出来ると信じている。まだ周囲から音がするし、ドアが動く音も何かの気配もする。油断してはいけない。金縛りの第2破がある場合もあるのだ。1回で終わりとは決まっていないのである。私は、早く夜明けにならないかなぁとか、仕事休みの前夜で良かったとか、そんなことを考えながら恐怖心と戦っていた。
途切れた意識が戻った時には、窓の外が白んでいた。早起きな小鳥たちの声がする。体は非常に怠く、頭もぼんやりする。まったく寝れた気がしないし、ただただ疲労感だけがある。
起床した後も、周囲から微かな気配を感じる。これは金縛りの余韻なのか、過敏になった自分の感覚が誤作動しているのかは分からない。
今までと違うと思ったのは、気配を感じる位置が足元という低い位置であること、金縛りになったのが上半身だけだったこと、私の胸に飛び込んでくる感覚がありそのときに少し温かさも感じられたこと。これらを考えると、間違いなくあの轢かれてしまった猫だろう。もしかしたら人恋しく抱っこしてほしかったのかもしれない。飼い猫だった可能性も考えられる。とはいえ、怖いのは怖いし、嫌なものは嫌である。
今回のはまだいい方だった。金縛りの翌朝に、脚に青い手の跡が残っていたこともある。あれは流石に恐怖MAX300だった。
私は見えないはずのものが見えてしまうような霊感がある人間ではないが、全く何も感じないわけでもない。数年ぶりの金縛りに、心身ともに疲れたという現実が残っただけだった。
この話も、分かる人は信じるだろうし、知らない人は信じないだろう。
竜使い
「竜使いと白いドラゴン」の主人公ライエストとサージェイド。
こういう雰囲気の絵を描きたかったので、思い通りに描けて満足。
作中には触れられてないのですが、ライエストは神竜ゼーブルグの末裔が住むトゥルパ村の直系の血筋です。父親であるアルフォドは村のリーダーとして長老たちと様々なことを決定してきました。直系は竜の血が濃く、アルフォドの見た目は完全に人間でしたが知能と身体能力がずば抜けていました。神竜の血の影響は人によって様々で、体の一部に現れたり寿命が長かったり不思議な力が使えたりしています。
ライエストは角と尻尾が生えた状態で生まれ、尻尾は生まれた時に切り落とされましたが角は折れなかったため頭に帯布を巻いて隠しています。また、神竜ゼーブルグは非常に珍しい三つ目の竜で、ライエストは生まれた時にその目も遺伝してありましたが、長老たちに危険視されて潰されています。おデコの傷はその名残です。本人には額の目のことは知らされてないので、幼い頃に何か大怪我したんだとしか思ってません。直系とはいえ、村で特別視されているわけではなく、身分差別なく暮らしています。
トゥルパ村の始まりは、大昔に神竜ゼーブルグに生贄として捧げられた身分の低い人間の娘から。神竜ゼーブルグは人間の生贄が欲しかったわけではなく人間と共に暮らしたかったのですが、当時の人間たちの恐怖心からの勘違いにより生贄を捧げられました。やがてその娘のことは世間から忘れられて、生まれた子たちが子々孫々と生き続けて村となりました。世界の最果てでひっそりと生きてきた村ですが、何らかの理由で迷い込んだ人間が村を気に入って永住することもあり、神竜の血は少しずつ薄くなってきました。
神竜ゼーブルグはトゥルパ村でしばらく暮らしていましたが、世界を滅ぼそうとした“白の破壊”という魔物が現れて、それと戦いました。“白の破壊”を封印することに成功するも相打ちとなり、命を落としました。この事実はトゥルパ村にしか残っておらず、世界では自然大災害として歴史に残されています。神竜ゼーブルグの意思は村に根付いていて、村人たちは竜族と仲良く暮らしています。竜族に認められて竜使いになれることは一人前になるという風習になっています。
・・・という設定があります。