独り言
詩文担当の独り言。
あの子は言いました。
これは恋ではない。
一方的で利己的でわがままな愛。
私は貴方を見ている。けれど、貴方は私を見ない。
見ないのは、見えていないから。
無視されるよりも、存在を認識されないほうが、とても寂しいのだと知っている。
貴方の世界に、私はいないから。
私は私の創る世界に貴方を造る。
姿を、声を、仕草を。そして想いまでも。
それが如何に愚かなことか。
私の世界は、貴方を中心に回り始める。
くるりくるりと、終りのない物語。進み続ける、偽りの物語。
それが如何に虚しいことか。
私の世界に、私は存在しない。だから私は貴方に触れることが出来ない。
私が創る世界の中の私は、私自身ではないから。
それが如何に嘆かわしいことか。
貴方の世界に私はいないけれど、私の世界には貴方がいる。
偽物で偶像の貴方。それでもいいのだと。
だから、これは恋ではない。
一方的で利己的でわがままな、愚かで虚しい愛。
ほら、二次創作って、そうでしょ?
それでもやめられないのは、大好きだから。