日常記録やゲームの感想とか、創作や二次創作の絵や妄想を好き勝手に綴っていく、独り言の日記。
 


しばらく日記更新お休み


 

うちよそ話

日記 - 日常の雑記

うちよそ話。
突然に創作欲が沸いてきたので、ガガガ~っと書けました。
あやさん宅のサラちゃんの前世のことと、12/18のうずしお日記の夢ネタが元になってます。
うちのサージェイドがあやさんの世界観に介入しまくってて、申し訳ない。
でも、でも、どうしても書きたかったのです…!!
詳しい世界観はあやさんのブログのお話にて、どうぞ。
多少の矛盾点は目をつぶって見なかったことにしてくだされ。


 かつては神と呼ばれ、あらゆる願いを叶えていた。
 どんな願いも、望まれれば、いくらでも。
 人間は喜んでくれていた。
 それなのに。
 どこで間違ってしまったのか。
 
 今は神と呼ぶ者もいない。サージェイドという名を覚えている者もいない。体に形が無かった存在故に、その姿を後世に記されることも無かった。
 人間のことを知りたかった。
 良いこと、悪いこと、その違いを知りたかった。
 何故、人間が悪い願い事をするようになったのか、知りたかった。
 けれど、この時代の人間は戦争ばかり起こしている。互いの領地を奪い、命を奪い、疲弊していく。良いことも、悪いことも、人間たち自身が分からなくなっていた。これでは本来の人間とは違うはず。
 この時代が過ぎるまで、身を隠して待とうと思っていた。千年か、億年か。
 それなのに。
 
「あなたが伝説の…どんな願いも叶えてくれる白いドラゴンですか?」
 その人間の少女は、この姿を見ても退くことなく話しかけてきた。でもその足は震えている。当然の反応だ。森の中の巨大な窪地に白い液体のように体を広げ、他の生物が畏怖し嫌悪する姿形を真似ているのだから。大抵の生物はこの姿を見れば逃げていく。人間には、この姿は震え上がるほど醜悪なものに見えているはずだ。
 サージェイドはドラゴンに似せた頭をゆっくりと上げると、少女の周りを囲んでいた数人の人間が身構えた。
「あ、あれは…とても話が通じるように見せません。そこら辺の魔族や悪魔とは格が違う! とんでもないバケモノです! か、帰りましょう…!」
 少女を囲む人間の一人が、震えた声で言う。
 人間が、この森の中心まで来るとは珍しい。何が目的だろうか。この宇宙の半身を従えようとしに来たか、それとも栄誉を得るために戦いを挑みに来たか。この時代の人間は強さを誇示し、無益な戦いを好む。
 少女は周りの人間の手を振りほどき、歩み寄って来る。
「私は、サラと申します。あなたにお願いがあって来ました」
 まっすぐに見上げてくる瞳には、強い意志が感じられた。
 ぐるると喉を鳴らすと、少女の左右にいた騎士が前へ出て盾を構え、剣を握った。
「やめて」
 少女は2人の騎士を制する。震えるつま先で、また一歩近づいてきた。
「どうか…。私の願いを叶えてください」
 両膝を地に着け、両手を胸の前で組み、頭を下げた。その少女の姿を見た周りの人間たちは、驚きの表情を浮かべて顔を見合わせる。そしてすぐさま、同じように両膝を地に着け、両手を大地に着けた。
「ここに来るまでに、持っていたものは失ってしまいました。今、あなたにお渡しできるのは、私の命…」
「だめだ!」
 騎士の片方が少女の言葉を遮った。少女は、びくりとして顔を上げる。命を差し出す覚悟に怯えている表情だった。
 恐怖と迷い、沈黙。人間たちから緊迫した感情が伝わってくる。
 サージェイドは人間たちをじっと見た。どの人間も、薄汚れた体に傷を負っていて、やつれていた。ここに来るまでにどれほどの苦労があったか、過去を視るまでもなく容易に想像がつく。
 苦難の末に、恐怖を味わい命を差し出す覚悟を乗せて、そこまでして何を望むのだろう。
 無尽蔵に願いを叶えていたのは、この星を包む銀河が6回生まれ変わる前のこと。この星に人間が生まれてから少しの間だけは微々たる願いを叶えて人間の発展を支えていたが、それもこの時代からすれば昔の話。暗黒の宇宙と分断されて永い時が過ぎたせいで大半の力を失っているこの身では、願いを叶えるに見合う対価を得なければ法則を支配し事象を操作することは難しい。
 だが、この少女は命を差し出すつもりでいる。ひとつの運命に相応する願いを叶えることはできる。
『願いは何だ』
 人間たちの思考に直接言葉を伝えると、人間たちは目を丸くして見上げてきた。
 少女は震える唇を噛み締め、ゆっくりと口を開いた。
「戦争のない、平和な世界にしてください…」
 その願いに、サージェイドは顔を顰めた。それを攻撃の前兆と捉えたのか、2人の騎士が立ち上がって剣を向ける。
「やめて、2人とも!」
 少女が声を張り上げた。
「ごめんなさい…。このお願いは、だめですか?」
 縋るような目で見上げてくる。失意の色が見えた。
 顔を顰めたのは、願いを聞き入れる気がないからではない。戦争をなくしたいという願いに矛盾を感じたからだ。その願いを叶える必要はあるのか。
 戦争は人間たちが起こしている。自ら起こしていることを無くす願いをするなら、起こさなければいいのではないか。
『願いの真意は』
「本当は誰も…戦争を望んでいないんです。皆、悲しんでいます。大切なものを失って、悲しみが怒りに変わって、どうしていいか分からなくて、止められなくなってしまっているんです」
 少女は必死に語りかけてくる。
「私は…皆が平等で、何も奪わなくてもいい豊かな世界にしたい…」
「王女さま…」
 少女を囲む人間たちが、感情を押し殺すようにぎゅっと目を閉じる。
 サージェイドは少女を見据えた。王女か。人間の群れを束ねる長の子。この小さい少女が。
 少女の気配を探ると、清らかな魂が見えた。群れの中心に立つ者としての品格と素質を感じる。しかし、ひどく傷がついていた。これは、数え切れないほどの悲しみと絶望を受けてきた証拠。
 美しい魂には似つかわしくない、たくさんの傷。これ以上、増やしてしまうわけにはいかない。
『その願いを叶えよう。願いに値する対価を』
「待ってくれ! 俺の命を持って行け!」
 少女に寄り添っていた騎士が大きな声を出した。
「いや、俺の命を!」
 もう片方の騎士が前へ出る。その後、人間たちは次々と少女の前に立ち、自らの命を差し出そうとしてきた。
「だめ! お願い、皆やめて…」
 少女が泣き出しそうな顔をする。
 人間たちは互いに、我を我をと言い合い始めた。
 サージェイドは首をかしげた。これでは収まりそうも無い。
 何も、対価が必ずしも命である必要は無い。この少女が最初に言い出したからであって、人間たちが勝手に思い込んでいるだけだ。願いの重さに天秤が合うものであればいい。
『では、3つの記憶を対価としよう』
「記憶…?」
 少女が不安げな眼差しを向けてきた。
『この星の者たちから戦争の記憶と、我が存在の記憶を。そして、お前たちがここに来るまでの記憶を』
「それは…」
『望む世界を手に入れたら、必要のないものだろう』
「誰もあなたを覚えていないなんて…。あなたは、ひとりで寂しくはないのですか?」
 少女の言葉は意外なものだった。
 驚いた。全てにして唯一である宇宙の、その半身に、そんな問いをしてくるとは。
『その感情はない』
「あなたは…強いんですね…」
 少女は目を伏せた。
 何を悲観することがあるのだろうか。理解に苦しむ。
「あなたの名前を教えてください」
『忘れる存在の名を求めるか』
「対価が…必要ですか?」
『……。サージェイドと呼ばれている』
「サージェイド…あなたの名を、今私は覚えている。忘れてしまっても、この事実は永遠に残ります」
『…奇妙なことを言う…』
 初めてだ。こんな人間がいるなんて。
 媚びでもなく、同情でもない。ただ純粋に思う、優しさのために。
 この少女の願いが悪い願いか、良い願いか。それを知ることはできないが、この優しさを信じよう。
 サージェイドは、首を伸ばして空を仰ぎ、天の先の遥か遠くにある虚無の暗黒空間へ意識を向けた。
 法則を解き崩し、新たな法則を組み上げる。この少女の願いを込めて…。
 光の粒子が辺りに浮かび上がる。光の粒が集まり、一筋の光となって天へと登っていった。
 人間たちは、身を寄せ合いながらその光景を見つめていた。
『サラ…と、言ったな。お前の血に戦争が起きない世界の法則を刻んだ。血が薄まろうとも法則は乱れない。血族末代まで平和に過ごすといい』
「ありがとうございます!」
 少女は深々と頭を下げた。
 サージェイドは空間を捻じ曲げ、穴を開けた。少女の国の地と繋ぐ。
『お前たちには遠すぎるこの地まで、良く来た。戻りは容易にしよう。この空間を渡り、地に帰るといい』
 人間たちは空間の穴の揺らぎを凝視する。騎士のひとりが、様子を見るように剣先で空間の穴をつついた。
 空間の穴を見ていた少女が、振り返って見上げてきた。
「いつか、私の国へ来てくれますか? 皆が笑顔で暮らせる国を、世界を、あなたにも見てもらいたい…」
『…そうだな。その魂の傷が癒える頃に』
「絶対に、ですよ!」
 少女は笑顔を見せた。幸せの未来を約束された笑顔だった。
 
 静かな時間が流れる。
 誰も覚えていない存在に、会いに来るものは当然いなかった。身を隠すには都合がいい。
 サージェイドは時折、森の中であの少女の様子を見ていた。
 サラは人間だけでなく、他の種族にも優しかった。毎日のように走り回り、苦労を厭わず、豊かな世界にしようと尽力していた。周りの者たちも笑顔に満ち溢れ、サラを心から慕っていた。
 サラの願いは、悪い願いではなかったのだろう。
 信じて、いいだろうか。
 
 しかし。
 
 ある日、赤い魔力の流れを感じた。あの王女たる少女に向けられている。
 これはとても大きな魔法の発動。これほどの魔力を使える存在がこの星にいるとは。魔女と呼ばれる者の力か。
 運命に絡む、無数の決められた未来。少女に、最悪の未来が選ばれた。
 魔女に操られた人間たちが、冷たい目でサラを取り囲んでいるのが見える。
 サージェイドは愕然とした。
 サラが殺されてしまう。サラが守ろうとした大切な者たちの手によって。
 願いを叶えてまだ百年も経っていない。未来に続く願いが、たった数年で潰えるなど、叶えたことにはならない。願いの天秤は傾いてしまう。
 力の源となる暗黒の宇宙は、分断されてしまったせいで応えてくれない。未来を変えるための対価となるものも無い。
 力の無い自分に嫌気がした。分別無くあらゆる願いを叶え続けていたせいで、神々に悪神とされて堕ちた存在には当然の罰か。
 サージェイドは空間に穴を開けた。サラを助けにいかなければ。
 サラの住まう国の地へ渡り、我が身を鳥の姿に変え、探し回った。
 けれど、深く色濃い嫉みで構築された魔女の魔力は強い感情を帯びていて、サラの正確な場所が分からなかった。
 国から少し離れた海で微かにサラの気配を感じた。急いで海へと向かうと、呆然と海を見つめている男がいた。
「なんてことを…。なんてことをしてしまったんだ…」
 男は絶望に震え、罪悪の念と後悔に包まれていた。
 男の記憶を探ると、国の民たちに囲まれたサラが映った。民たちに痛ましい罵倒を浴びせられ、体の自由を奪われ、そしてこの海に沈められた姿が。
 サージェイドは海の底に意識を向ける。両手両足を縛られ、大きな石に繋がれたサラの体が見える。サラの魂は、もうそこには無かった。
 意識を広げて、輪廻を手繰る。広大な空間に満ちる魂たちの中に、サラの魂を見つけた。
 誰のことも恨んでいない、清らかな魂だった。
 肉体という遮りがない純粋な魂。その奥深くに閉じ込められている、小さな感情があるのに気がついた。
【恋をしてみたかった】
 それは、王女としてのサラではなく、少女としてのサラ気持ち。
 サージェイドは確信した。
 それが、サラの本当の願いか。
 それならば。
 サラの魂が再び地に降りるまで、いつまでも待ち続けよう。
 そして必ず、その願いを叶えよう。


うちよそ

日常の雑記 - 日記

「@※ ◎☆◇├ %△ 々?」
「何だお前、どこの魔物だ! 人語しゃべろよ」
「オマエ、サージェイドと、皮が、同じ?」
「いや意味わかんねえし!」
 
落書きで失礼。勝手にこんな遣り取りを妄想してしまった…。
服が未知な部分が多かったので想像で描かせていただきました。
ウチのサージェイドが、あやさん宅のフードパーカーの子が気になりだした模様。
うずしおも気になって仕方ない(本音) お名前はレンくんでいいのかな?レンリくんだった!愛称がレンくんなのか?(お名前誤字ってた、大変失礼!)
フードパーカーいいよね。特に黒系の色。「少年らしさ(自由)」「神秘(不可思議)」「闇(静寂)」「隠し事(本性)」が入り混じった不思議な雰囲気がするから大好き。
 
ウチのサージェイドは人間の服は「皮」や「殻」だと思っていて、それを気分に合わせて身に纏ってるように見えている。
ちなみにサージェイドの服は全て擬態なので完璧なる全裸だZE!(オイ)
でも性別が無い(女の子にもなれる)から…大丈夫だ…よ…(目を泳がせつつ)


小さな物語を

日記 - 日常の雑記

そのドラゴンは真っ白で、醜いほど形が無かった。
 
その少女には、力が必要だった。
民を外敵から守るための。
国を戦争から守るための。
争いの無い世界をつくるための。
 
極東の森の奥深くにいるという、伝説の真っ白なドラゴン。
この世の全てを支配する力を持ち、法則そのものを捻じ曲げる。その力は神をも凌駕すると謳われている。
しかし、その性格は極めて凶暴。目撃者が極端に少ないのは、生存者が殆ど居ないためだと噂されている。
少女は、縋る思いでドラゴンを探し始めた。
 
苦難の末に辿り着いた森は、近寄りがたいほどの美しい森。
真っ白なドラゴンは確かに存在していた。影も映らないほどの純白色。絶えず形を変える姿はおぞましく悪夢のようだった。
けれど、噂に聞く凶暴な性格ではなかった。その姿の恐ろしさから生まれた、ただの風説だった。
 
少女の懸命な説得に、真っ白なドラゴンは心打たれた。
真っ白なドラゴンは3つの記憶と引き換えに、戦争を無くすという願いを叶えた。
ひとつ目は、人々から悲しい戦争の記憶を。
ふたつ目は、人々から真っ白なドラゴンの存在を。
みっつ目は、少女の苦難の旅の記憶を。
 
その後、真っ白なドラゴンを見た者はいない。
 
 
 
・・・・・そんな願いにも似た夢だった。
少女は明らかに某方の子の前世のイメージだった。
夢は自由の世界。
 
今日は、ヒックとドラゴンが観たくて、ブルーレイレコーダー代わりにプレステ3を9年ぶりに起動。
ドラゴン最高よな!! もうこのひと言しか出ない。うずしおもドラゴンに乗って空飛びたい。
 
うずしおは死んだらドラゴンに会いに行く。必ず…必ずだ!


うちよそ話

日常の雑記 - 日記

時間の流れって、あっという間だね!
事故を起こしてからというもの、起こした交差点で曲がるのがなんとなく恐怖。
乗り越えろ、自分。
 
 
あやさんの創作夢話が面白い…!
王道的な現代ファンタジー、うずしお、そういうの大好き…!
現実世界に垣間見る未知の世界ってワクワクしません?
 
他の人のうちの子って、どんな子だか知りたいなーっと密かに思います。
いろんな人のうちの子が登場するお話とか、面白そうなんだけども。
 
 
あやさんのうちよそ話で、何だか創作意欲が沸いた!…ってことで、うずしおも再び、うちよそ話をしたためました。
あやさん宅の喫茶店をお借りしてます!
会話は殆どありません。うちのサージェイドの独白がメインです。小難しいこと考えてますが、考え方が大きくて大雑把なだけです(言い訳)
人間って、客観的に見ると面白い生き物なんだよ。


 今の時代は人間の世界に溶け込みやすいなと、サージェイドは思っていた。完全に人間に姿を似せなくても、人間だと思ってくれるのだから。
 昔は異形の存在と認識されることが多々あったが、今は『こすぷれ』という言葉で、人間は同種族だと思ってくれる。それでも、人前で空を飛ぶのはサラに止められた。人間は空を飛べないから、せめて姿を消して飛んで欲しい、と。人間がそういう生き物だから、これは我慢するしかない。
 昔にも、人間の前で飛んだときに人間たちに騒ぎが起きてしまったから、やはり人間の中に何か燻っている思いがあるのかもしれない。この星の、空を飛べない生き物は、空を飛ぶ生き物のようになりたいと望むことはない。けれど、人間は違う。自分に無いものに想いを向ける。憧れる気持ちは目標に変わる。羨む気持ちは嫉妬に変わる。人間はとても不思議な生き物。
 通い慣れた場所。テンチョーの『キッサてん』に、今日もサラは来ていた。
 サージェイドは、目立たない端の席に着いて、店内を見回していた。カウンターの奥からサラの姿が現れると、無意識に尻尾を振ってしまう。
「はい、どうぞ!」
 サラが運んできてくれたのは、乳白色の白いくて細長い物体の集まりに、薄黄色の粘質な液体が乗ったもの。
 サラからフォークを手渡される。これの使い方はサラに教えてもらった。フォークの先で細長い物体を絡めて掬う。道具を使うのは少々煩わしいが、人間には人間のルールがある。
 噛み砕く真似をしながら、原子にまで分解して吸収する。この微量な物質も、元を糺せば原点の一部。この身に取り入れるのは宇宙回帰に等しい。
「コレ、おいシイ!」
 サラやテンチョーの『ごはん』は美味しい。人間に真似た感覚では、美味しいという分類に入る。ただのエネルギーとして取り込むのではなく、味覚という器官で気分も満たす。そのための工夫を凝らす。人間はこういった、生きるために不必要でも生きるのを豊かにする方法を数多く身につけている。
 自分は本来、生物と違って腹が膨れるわけではないが、人間として形を模したこの姿であれば生体器官内部を満たせる。美味しいという感覚は確かに気分を良くしてくれる。
「美味しい? よかった!」
 サラはにっこりと笑った。ふわりと、やわらかい波動が流れる。人間には見えない、魂の吐息。
 美味しいというのは、得た者を満たすだけでなく、それを伝えれば伝わった者の心も満たしてくれる。強い個でありながら群をなす生命体として、この相乗体系は良いものだと思う。
「それはカルボナーラっていうんだよ」
「かル…ァら。かルぼぅァら」
 上手く発音ができない…が、それはともかく、人間は面白い。摂取するものにすら名をつける。特定の存在を定義し他者へ正確に伝えるためだろうか、それとも自分の一部となる他種族の命への敬意だろうか。
 穏やかな波長…サラが“音楽”と呼んでいる空気の振動を全身で感じながら『ごはん』を食べる。人間って、こういう雰囲気を大事にしてるから理解が出来ない。でも、悪くない。
 店内の『おきゃくさん』は3人くらいだった。サラはあちこちと動き回って、『おきゃくさん』たちに笑顔と『ごはん』を配っていた。
 ちりん、と、鈴の音。
「いらっしゃいませ!」
 サラが明るく元気に返事をして、くるりと出入り口へ振り返る。明るい茶髪が光を流して揺れた。
 店の出入り口から、威圧感のある強面の大男が入ってきた。サージェイドはその大男の気配を探って、すぐに人間ではないことに気付いた。
「こちらへどうぞ!」
 サラが曇りの無い笑顔で大男を席へと案内する。人間に見えているとはいえ、人間が平均とする基準を遥かに超えた怖い顔の大男に対して、平常と変らない対応をできるのは、あらゆるものに心を開いているからだろうか。
 一方、カウンターの奥で食器を拭いていたテンチョーは大男を見て固まっている。無理も無い。大男の正体はガーゴイル。人間に上手く化けているが、テンチョーには悪魔に似た顔に屈強な体躯と大きな翼と尻尾が見えているはず。人間は極稀に特異な能力を持つことがある。テンチョーは幼少の頃から人間に見えないものが見えていると話してくれた。他人には見えない恐怖、他人とは異なる孤独。それに耐えて生きてきたんだと思う。
 テンチョーが半開きになった口をわななかせながらこちらを見てきたので、尾の先を高く上げて振った。このガーゴイルに敵意は無いから大丈夫だとテンチョーに伝える。
 サージェイドはミルクを飲みながら、ガーゴイルを見つめた。ガーゴイルがひとりで行動するのは珍しい。ガーゴイルは主人や建造物を守る存在で、守護対象から片時も離れることはない。守るものを失ったか、それとも捨てられたか。
 ガーゴイルの大男は息を切らして汗をかいていた。それに気付いたサラはコップに水を注ぎ、大男の前へ差し出す。
「よろしければどうぞ。こちらもお使いください」
 と、水の入ったポットをテーブルへ置き、タオルを大男へ渡した。
「…ありがとう…」
 大男はサラの対応にとても感激したようで、筋肉質な尻尾をふるふると震わせた。強張ったような怖い顔が、へにゃりと緩む。
 サラは優しくて、その魂はとても純粋で輝かしい。その美しさに、人も人ではないものも惹きつけられる。
 ただ、それが必ずしも良い存在ばかりではない。
 濁った塊がサラの所へ近づこうとしているのに気付いて、サージェイドはガァと威嚇した。濁った塊はあっさりと四散して消える。下級悪魔にすらなれなかった悪意の塊は人を変えてしまうような力は無いが、人に取り憑けば病気になったり不運に見舞われる。
 この悪意の発生源が、生物…特に人間であることは、あまり知られていない。人間の悪い感情エネルギーが外へ出て、それが積もり積もって塊となって漂うようになる。人間がどこから悪意を覚えるのか、それを知りたくて人間を観察するようになったけど、未だに解らない。そもそも自分は人間ではないから善悪の区別が解らないのは仕方が無いのかもしれない。唯一解っているのは、悪意は必ず他の誰かに向けて発生するもので、その対象の殆どが人間であるということ。共存している同種族なのに、どうして悪意を向ける必要があるんだろうか。
 やがて、店内の『おきゃくさん』がひとりまたひとりと去っていった。サラがそろそろ家に帰る時間。
 店の外から、話し声が近づいてきた。こ気配は、サラと仲良しのあの2人。
 ちりん、と鈴の音と共に少し開いたドアから、顔を覗かせる2人。
「迎えに来たぞ」
 と、その片方が少し頬を赤らめながら言った。
 サラは2人に駆け寄り、ニコニコしながらひとつふたつ言葉を交わした。サラの魂が安心した穏やかな色に変わる。
 サラが小さいときから一緒にいるというあの2人。あの2人からは、珍しい色の運命の糸が見える。複雑に絡まっていて、サラと繋がっている。とても細いが、力強い糸。
 かつての自分であれば、その糸の先をひとつひとつ手繰り、起源から終焉、次の運命の先まで視ることもできたし、運命も事象も直接操ることができた。しかし、暗黒の宇宙と分断されて久しい自分には、その能力は無い。操ることができなくなった運命から生まれる未来は、見守るしかない。時空に干渉して変化を起こすことも可能だが、運命そのものを破壊する危険がある。
 サラとテンチョーには優しくしてもらっている。人間は、優しくしてくれる人に対して恩を返す生き物。だからサラとテンチョーと、その周りの人にも恩を返す。今の自分は魔力の殆どを失っているが、この極小の星で活動するには十分な余力がある。この星の悪意から守ればいいと思った。
 無数に枝分かれした未来を、サラたちが選び間違わないように…。
「サージェイドくん、また来てね!」
 明るい弾む声でサラが挨拶し、手を振る。
 サージェイドは笑顔を真似てこくこくと頷くと、手と尻尾を振って3人の後姿を見送った。


私信:
うちのサージェイドは食べるというか、物質の吸収はできますよ!
全ての物質を吸収して原初の宇宙空間に戻せば片割れ(暗黒の宇宙)に会える(同調できる)かもしれないという考えがあるからです。
実際にそれを行動に移すと全ての恒星・惑星・宇宙に散在する物質を全て(生命や魂なども含む)を吸収することになるので、実行に至ってません。今は人間観察が楽しいのです。
宇宙で発生するブラックホールは、サージェイドが気が向いたときに小規模に物質吸収してる時です。暗黒の宇宙に会いたい思いからの行動で、自分の体に全て取り込んでます。被害に遭う周りのことなんて全く考えていないどころか、全てがひとつに戻ることを道理としています(すごく迷惑な存在)
ヘンテコな設定ですが、サージェイドは厳密には神ではなく、人間が神として崇めていた「どんな願いも叶えてくれる“何か”」という概念が元です。固定できる定義が存在しないので神という扱いで定着しています。
サージェイド自身も、自分の存在を認識させる名前以外の情報として、それでいいと思ってます。割と何でもいい主義な性格です。
存在同様、性格も曖昧なので自分でルールを決めてそれに沿った言動をします。今は在住している星の法則と人間のルールを真似ています。


気ままに描きたい

日記 - 日常の雑記

ざっざか落書きヒャッホー(謎テンション)
腐っても鯛というか堕ちても神。
 
髪型すらも安定してないのは、決まった形の無いキャラのせい(言い訳)
でも、その時の気分に合わせて好きなように描けるって最高じゃん?
唯一にして無限なのだぜ。
うちのサージェイドには目とか口とかあるように見えるけど、擬態してるだけだから…。
物質の集合体というか意識が可視化してるというか。全てであって、どれでも無い。
存在そのものが意味不明だし、不明存在のままでいい。確かに存在はしてるけど、それが何なのか解らないやつ。
矛盾撞着すらも正当化DA☆YO☆NE☆
 
片割れとも言える暗黒の宇宙にも名前があるんだろうけど、その名を呼んでしまうと、別の意思を持ってしまう。
宇宙は身体であり、物質は意識。
物質は宇宙の中でしか存在できず、宇宙は物質の存在があってこそ己を実感する。
それって、身体と命の関係と同じよね。
 
 
どうでもいい話だけど。
運命は魂に宿り、思考は精神に依存し、記憶は体に蓄積される…と、うずしおは考えてみました。
体は精神により動かされ、精神は魂の影響を受け、魂は体に繋ぎ止められるというものです。三位一体ね。
自分の魂が入れ替わる時があることに気付いたことはあるでしょうか。今日は運が悪いな…って日は、体や精神と相性の悪い魂が入ってしまったせいで、運命が悪く巡ってしまうのですよ。逆に非常に相性のいい魂に入れ替われば人生が変ります。魂は体が無いとなにもできません。
魂が入れ替わったからって、記憶が変るわけではないのは、記憶は体に蓄積されているからです。脳がメインですな。脳だけでなく遺伝子にも記憶は残ります。そうやって生き物は進化してきたわけで。
精神は体を動かし、行動を決定する意思であり、原動力のようなものです。体の活動を制御し、体にある記憶を元に物事を決めます。魂と相性がいいと何かを閃いたりします。
もっと掘り下げて色々語りたいんだけど、うずしお頭おかしい人だと思われそうなので自重しときます。この場限りの与太話なので、すぐ忘れるが吉。
思考制御できない謎の電波語りは昔から時々ある症状なので、日記で記録しておくと自分の精神状態の確認に役立ちます。
日記って、何よりも自分のためのものだからな!
 
疲れてくると現実逃避が激しいな!!
何か、もう全部、疲れてるせいにしておきます。



うちよそ話

日記 - 日常の雑記

あやさん、うちよそ話ありがとうございましたあああ!!!(うるさい叫び声)
ちゃんと、うちの子の設定組み込んでくれてありがとうございます!!
姉弟な雰囲気だなんて可愛すぎなんですがっ!! …チーン(昇天合掌)
うずしおは幼少のころから、人間と非人間の組み合わせが好きでしてね! たまらんのです!
 
あやさん宅のうちよそ話は3話立てなので、ぜひぜひ読みに行って!!!(謎の宣伝)


ではでは! お礼に私めも、うちよそ話をしたためました。
あやさんのお話3話の後くらいのものだと想定してやってください。
うずしおは、ほんわかほのぼの系のお話は書くのが難しいので、ファンタジー系の濃いものですが。
あやさん宅の設定をお借りしてます!
「サラちゃん、今日はもうあがっていいよ」
店長にそう言われ、サラは木製の丸テーブルを拭いていた手を止めた。
「え…」
顔を上げて店長の方へ振り向く。店長は神妙な面持ちで食器を片付けながら、こちらを見ていた。
ちょうど店長の後ろにある時計が視界に入る。バイト終りの時間にはなっていない。
「あ、あの…」
もしかして、自分は何か失敗をしてしまったのだろうか。思い当たることが無いか記憶を遡っていると、店長は優しく微笑んでくれた。
「あー、違う違う。サラちゃんの働きぶりは今日も最高だったさ!」
ぐっと親指を立てる店長。
「今夜は冷え込むみたいだから、早めに帰ってもらおうと思ってね。…いいかい。くれぐれも、早く帰るんだよ? 寄り道しちゃダメだから、ね? 絶対だよ?」
念を押すように言われ、サラは首をかしげた。寒いからといってそこまで気にする店長に、違和感を感じる。
けれど、断る理由も無いし、早く帰れるのならあの2人に会いに行きたかった。
「はぁい! おつかれさまでした!」
笑顔で応えると、店長はうんうんと満足気に頷いた。
 
学校の制服に着替え、早足で家へと向かう。
今の時期は日が短いから、早上がりであっても、太陽はとっくに顔を隠していた。
一軒家が並ぶ、通い慣れた住宅街の道。点在する外灯の光が、足元を照らす。
少し離れた空に、薄く光が上っていた。あの方向は神社のある辺り。もしかして、今日は神社でお祭りか何かの行事をやっているのだろうか。もしそうなら昨日お店に来たときに教えてくれても良かったのに、と、サラは常連のおじさまを思い出した。店長はおじさまを神社の神様だと教えてくれたけど、どうも信じられなくて、本当は神主さんなんじゃないかと思っている。
しばらく歩いていると、小さな鳴き声が聞こえてきた。
辺りを見回すと、すぐ近くの生垣の下に小さな仔猫がうずくまって、か弱い声を上げている。首輪を付けているから飼い猫だとすぐに分かった。
そっと近寄り手を差し伸べると、仔猫は顔を擦り寄せてきた。毛先が冷えている。無理も無い。異常なくらい寒い気温だった。昼間はお昼寝したくなるくらい、ぽかぽかとしていたのに。
仔猫の首輪には小さなタグが付いていた。よく見れば、仔猫の名前らしい手書きの文字と、住所が刻印されている。この住所なら、ここからそんなに遠くない。
「ひとりで寂しかったね、お家帰ろう」
サラは仔猫を抱き上げ、住所の場所へと足を向けた。2・3度同じ道をぐるぐる回りながら、目的の場所へ辿り着いた。
古風な一軒家の塀の上に、仔猫と同じ首輪をした猫が座っていた。仔猫が塀の上の猫に向かって大きく鳴く。すると、猫は塀から飛び降りて、サラを見上げてきた。
「よかった…。お母さんかな?」
静かに仔猫を下ろすと、猫はお礼をするかのようにサラの足に頭を擦り付けた。
サラは一安心して、家へと向かう。十数分くらい歩き続けて、空を見上げると足が立ち竦んだ。
ひときわ大きく輝く、満月に満たない欠けた月。しかし、その月は今まで見たことの無い、真っ赤な色だった。まるで、血のように。
ざわり、と。寒気がする。闇夜を照らしてくれるはずの優しい月に、初めて恐怖を感じた。
「わっ」
突如として、氷のように冷たい突風が吹き抜け、サラの長い茶髪を掻き乱す。風が通り過ぎてから、サラはゆっくりと目を開けた。
いつの間にか、地面のそこかしこに水溜りができていた。突風が吹く前は水溜りなんて無かったのに。しかも、水溜りにしてはずいぶんと黒ずんで濁っている。まるで、黒い水に赤い絵の具を少し入れたような気味が悪い色。泥水というよりも、底の見えない穴が開いているように見えた。
外灯がいっせいに点滅を始め、バチバチと音を立てて次々と消えていく。
「て…停電…?」
光を失った風景は、さらに気温が下がったような錯覚を起こす。
赤い月の暗がりの中、黒い水溜りは沸騰するかのようにボコボコと泡を立て始めた。泡は見る見るうちに膨れ上がり、2メートルくらいの高さにまで大きくなると、グググと不気味な音を出す。
「…っ…」
目の前の状況に思考が追いつかず、サラは目を見開いていた。この場から逃げ出したいのに、足が震えて動かない。
不気味な泡の塊たちはユラユラと左右に揺れながら、サラを囲むようににじり寄ってくる。
あまりの恐怖に、声すら上げられなかった。
「クォォォーーーン!!」
ふいに辺りに響く、深海でクジラが鳴くような、力強く透き通った高い声。
盛り上がっていた黒い泡が、次々と破裂するように消えていった。
暖かい風がふわりと頬を撫でる。それと同時に、夜空に大きな白い影が通り過ぎていった。
「サージェイドくん!?」
サラは空を仰いで声を上げた。あれは、前に見せてくれた、青い鬣の白いドラゴンの姿。その白い影が夜空に燐光を散らし、彗星のように青白い光の尾を引きながら小さくなっていく。それに導かれるように、外灯が光を取り戻していった。
サラは目を凝らして天翔けるドラゴンを目で追う。遠くへ飛んでいく白い影が目指しているのは、町の高層ビルよりも高い大きな黒い山。
「何…あれ…」
隣町に、あんな山なんて無い。良く見れば、山は黒い水溜りと同じ色をして蠢いていた。そして、建物を空気のようにすり抜けながら、こちらに近づいてきているのが分かった。
異様な光景に背筋が凍る。思わず、手に持っていた鞄を胸の前で抱きしめた。
黒い山は白い影が近づいてきたのを感知すると無数の棘ように姿を逆立た。蛇のように曲がりくねった腕を何本も伸ばして、捕らえようとする。
白い影はどこまでも伸びる黒い腕を旋回して避け、その軌跡は光の粒子になって夜空に巨大な魔方陣を描いていった。
描かれた光の魔方陣は垂直に落ちていき、黒い山に重なる。魔方陣に包まれた黒い山は、煙のように薄らいで消えた。
サラがその様子を呆然と眺めていると、白い影が飛んで戻ってきた。
「クァ!」
白いドラゴンは短く鳴いて、大きな翼を羽ばたかせて着地する。前に見た時にコウモリの翼の骨格に見えていた翼は、銀河をちりばめた宇宙の景色の皮膜で覆われていた。
…が、まばたきをした次の瞬間には宇宙の景色は消えていて、骨格だけの翼の隙間には見慣れた星空が遥か遠くに見えていた。
目がくらむ眩しさに目を閉じて、ゆっくりと目を開けると、目の前には黒いフードを被った白肌の少年が立っていた。
不可解な出来事が短時間に起きすぎて、サラは固まったまま目をぱちぱちとさせた。
「サラ!」
「!」
元気な声で名を呼ばれて、我に返る。
「ここ…神社の神、守ってたかラ、間に合った!」
「じ、神社?」
神社と聞いて、いつもお店に来てくれている常連のおじさまの顔が脳裏に浮かぶ。未だに信じられなかったけれど、本当に神社の神様なのかもしれない。
「もう、ダイジョブ!」
サージェイドは片言で言いながら、にっこりと笑った。
「あの大きな黒いもの何だったの? サージェイドくんは大丈夫なの? 怪我してない?」
「となり、町…の。地主神。神は、生き物、違う…から、死ぬこと、無い。ケど、堕ちる。…堕ちた神…は…っ」
サージェイドは徐々に声が小さくなっていき、それに合わせて表情が曇っていった。言葉を止めて口を噤み、首を振る。
「?」
その様子に、サラは小首をかしげた。サージェイドの辛そうな表情に心が痛む。
良く分からないことだらけだけど、とても危ないところを助けてもらったことだけは分かる。
「助けてくれて、ありがとう!」
サラはサージェイドの手を握り締めて、万遍の笑顔でお礼を言う。すると、サージェイドは表情をぱぁっと明るくした。
「うン! サラ、無事でよかっタ! オレ、神社の神…に、アリガト、言うの…行く!」
サージェイドは翼を広げる。それは骨格だけの翼で、さっき見えた宇宙のような皮膜は無かった。
「サラ…の、仲良し人間、ふたり。心配してル。早く、帰る、行く…あげて」
そう言い残して、サージェイドは夜空へ飛び立つ。
「またね!」
サラは手を振りながら、白い影が見えなくなるまで見送った。
ほっとして肩を撫で下ろす。何だか夢でも見ていたような出来事だった。
ふと、今日は店長が早く帰るようにと言っていたのを思い出す。もしかして店長は、この事を知って…と、思いかけたところで腕時計の針の位置に気付いて息を飲む。
「えっ、うそ! もうこんな時間!?」
思っていたよりもずっとずっと時間は過ぎていたらしい。
サラは頭の中が真っ白になりながら、全力で帰路を疾走した。